2016/08/27

永らく・・・

・・・謎だった案件が解決をみたカモしれない。


■ それは、子供時分から疑問に感じ、周囲の大人は誰も答えを提示してくれなかった事案でもある・・・
◆ まずは その状況から述べておこう。
北九州市立塔野小学校横には、謎の太い道がある・・・ 地方奥地にはありえない幅を持つ道だが、幹線では無い。

それどころか、ストリートビューでも判る通り、別の道路と交差する道の始まりには 古いが頑丈な車止めがある。
これは昔から変わらずで、車両の通行を一切想定していないのは 当時 子供ながらに診て取るに難くなかった。

・・・簡易に思考するなら これ自体は、小学校生徒の安全への配慮とも取れるのだが、
上述の垂直に交差した道は 校門のスグ前を通っており、車両通過に因る危険は少なく無かった。
◆ 更にコレが、疑問を感じる最大の要因となったのだが、
その件の道から 続いた先は 丘陵から平地に至ると、そこから物凄い距離、土手のようになっていたのだ。
且つ、今は 遊歩道として整備され、結構な幅を持つ未使用な土地の割に、住宅が建つ気配がナイ・・・

更に、土手のようになっている箇所が長かった割に、土手と云えば肝心の 川とは垂直に交わっているのだ。
◆ ここまでの情報だけなら
安に考え "廃線跡" と結論してしまうトコロだ・・・ 実際一時期までは それで、自己解決しているつもりだった、いちいち調べる気はしない。
■ それが先日、
◆ 旧国鉄香月線資料を模索していた際、
最寄りの 比較的規模の大きな貯水池・・・ 畑貯水池と云う名称なのだが、排水経路について ググるマップで眺める機会があった。
更に並行して、謎の河川 曲川 の水源についても同時に検証していたのだが、どうにも要領を得なかった。

いずれの件も解決に至れないのは、この地方に住まう人間の無関心起因で資料が無いコトに起因する。

この界隈はほぼ 更に奥地からの "おのぼりさん住宅地域" で、
そんな地域に愛着や興味を持って居る者だと、ほぼ皆無であった。

人口出身分布的には、関東での 千葉/埼玉/栃木などが、近い状況ではナイだろうか。
・・・とは云え、残念地方の現状を憂いているだけでは 疑問の解は得られナイ。 ◆ まず
"謎" などと云った "曲川" の状況も述べておく必要があるだろう。

何が不明か?

地方に限らず、半端な開発後の結果として、御多分に漏れず 暗渠範囲が大き過ぎて、地図で追えないのだ。
現地に赴くと、一見 郊外型ショッピングモールの端から唐突に川が現れていると云う状態・・・

その他、この界隈には多数の溜池が多いのだが、水源が一向に見えないのだ。
◆ その状況で・・・
曲川の水源に関しては、マップを診た結果、雑に 畑貯水池の元となった河川が その源流ではないか
と コレもまた 勝手に自己解決していた。
■ つもりだった
それが今日、またマップを眺める機会があり、それらを別の視点から認識するに至るコトとなった。

今度は過去の "親の運転で職場に向かう際の裏道の通勤経路" を追って診る試行に端を発し、
そのうち 過去の道路構成について気になって追うコトとなり、冒頭の問題の解に辿り着くきっかけとなる。
★ 漸く話を戻して本題だ。
そもそも件の道は
何故、活用されずに遊歩道となっていたのが? 元々の用途は何か。

意外に理由は簡単だった。 まず、その解決に至れた要素として、
未使用放置の土地は、得てして個人か企業所有の敷地である例の多さ。
が挙げられる。 その大多数は 鉄道事業者であるのだが、件の道が辿る経路では、冒頭のストリートビューでも判る通り、 その先は急な勾配があり、当時も今も あの経路で鉄道は 物理で往来出来ない。 また、高架の形跡もない。 コレで 廃線説は消えた。
■ だが、
ストリートビューの向きとは逆方向へ経路を追ううち、その広大な範囲に及ぶ土地の所有者を特定出来た。

なんとそれは、鉄道など 交通機関とは全く畑が違う 新日本製鐵だった。

・・・この情報は、その道が 川に交差する場所にある、"1つの鉄橋" が、
老朽化に因る使用禁止で封をされ そのドアの看板に連絡先があったコト で判明した。
これに寄り 一瞬で全体像を把握出来た。 この橋が 使用不能に至っても尚厳重に封をしてまで保守(放置)され続けているのか? も理解した。 そして このロケーションの状態が重要なヒントとなり、それを見た瞬間 解を掌握するに至ったのだ。
■ さて、
おきつねさまだけ勝手に、得た結果に浸っているトコロだが、
仮に ここまでの記述だけで その解を察するのは ほぼ不可能だろう。

前提として、この地方の栄枯の歴史を知る必要はある・・・ が、ここでは敢えて短く済ませよう。 


◆ 最大のポイントは、日本での製鐵産業発祥の地であるコト。
その関連業種全般、集まった人に対しての商い・・・三次産業に至るまで 栄華を極めた。
水と空気の環境を代償に・・・ 公害規模も関東に並ぶかそれ以上に酷い物だった。
その後、国内製で高価な鉄素材に対する需要の低迷と共に衰退した地方の1つこそが、 福岡県北九州市八幡と云う地区である。
◆ そして、
製鐵に於いて最大の懸案が、水資源の確保だ。

だが北部九州の水源事情は、そんなに潤沢と呼べる程の状況には無かった。
梅雨や台風が雨をもたらさなければ確実に渇水する、今でもそういう地域であり、過去も同様だ。

そこで、製鐵を安定的に行えるよう明治期の国策として、インフラが構成された。
具体的には 貯水池と蒸気機関ポンプ設備、そして 水の輸送経路となる配管設備・・・
★ そう、
あの道は 廃線跡等ではナイ、製鐵に用いる冷却用水の配管埋設経路だ。
溜池や湧水地の多くは、過去水田地域だった この地区では、農業向けのモノもある。
が、その経路にあった幾つかは 製鐵用水の分散確保が目的だったとしたら 合点がいく。
■ そして
金山川に掛かる老朽鉄橋横に見える比較的大口径の配管こそが、答えの全てだった と云う結果に。

そもそも あの配管がナニに用いられていたのか は既知ではナイし、
少なくとも義務教育での授業で扱われるようなコトも一切無かった。

それが、様々な要素をググるマップで同時に追っていた結果として、積年の疑問を一挙解決するに至ったのだ。
これこそが、今回のログの全て と云って良いだろう。
■ 製鐵産業が
縮小/衰退し、その経路の配管が、今も活用されているのかは確認していない。
あまり広く云われていないのも、セキュリティ的な問題からの可能性もある。
■ さて
◆ ココまでで、
新日本製鐵(現 新日鐡住金)が 川に架かる老朽鉄橋と配管、
そして経路となっている範囲の土地を所有しているコトは、推定とは云え判った。

だが更に、別の疑問が生じてしまう。


◆ 貯水池の管理者が一致しないのだ。
wikiの一覧が正しいとして、畑貯水池は公式サイトにもある通り 北九州市管轄だ。
もし新日鐡なら 上空から見て隣の "河内貯水池" が水源として考えられるのだが、
それだと 上述してきた配管経路は、方向が全く違うコトになる・・・

コレに関しては、うろ覚えだが 各貯水池の完成順序に関係があったような・・・(´ヘ`;)
★ ・・・とまぁ
今回の結果はあくまで、使用用途不明の土地の連なりが、貯水池から過去の八幡製鐵所方向へ地形に合わせて概ね
真っすぐ延びていたコトも勘案した上 解としたモノであり、件の鉄橋とパイプの 所有と使用用途については
まだ疑問がある。・・・そもそも鉄鋼生産用水の輸送パイプと云うには 微妙に細い様に感じるのも また事実(´ヘ`;)

また、他にも 更に大規模な配管設備が 近隣地域にある事を確認しており、断言するには情報の欠落が否めない。
そっちは飲料用浄水場向けの設備とも考えられるし、資料が無くてナンとも悩ましい・・・

本ログでは 全てが確定事項のように列挙してきたが、あくまで推測以外の何物でもナイのは事実だ。
しっかり調査してみたい気もするが、逆に識っている向きにしてみれば ナニをイマサラ感でもあるだろうし、
時間切れのようだから、一旦この辺で〆にしておこう。

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