2016/04/13

デジイチに・・・

・・・求められているモノとは。


■ そもそも、
◆ フィルムのカメラのカテゴリーであった
一眼レフレックスカメラ、通称 "一眼レフ" が原型となりデジタル化されたのが デジタル一眼レフ 通称で "デジイチ" だ。
まぁ 今更感もあるが、シロウト向けの解説だと思って貰えばいい。 ★ 本題の結論から述べると、
一眼レフ から継承された構造である ミラーとペンタプリズムを用いた光学ファインダだからこそ価値があるのが デジイチだ。
その物理の光学構造を以って目視のフォーカシングが出来ないなら一眼のデジカメなど要らない。
・・・この点に集約されている。 ◆ そして、
フィルムを基準に考えるなら、光学的に得た映像を そのままで記録出来るのが最善だ。
しかし、多くのデジカメは、受像素子の特性起因で 色情報を演算で誤魔化してるだけの残念なモノばかりだ。

こだわりがある向きなら、とてもフィルムから乗り換える気になる様なモノでは無い。
そんなモノは フラッグシップモデルだったとしても、タダでも不要だ と断ざざるを得ない。

偽物の色情報しか得られないデジカメなど要らない と云っているのだ。
■ おきつねさまは
◆ 過去、フィルムカメラを用いていたが、
結果を得られるまでのレスポンスと、ソレを得るのに掛かるコストに難を感じて、ビデオカメラへシフトした。

とは云え、3CCDの業務用ビデオカメラともなると 小型タイプでも早々手が出るような価格ではなかった時代だ。
因って、必要な時に必要な期間だけ 高いレンタル料を払って撮影に用いるスタイルに落ち着いた。

この頃、デジカメに至っては、まだまだ創成期で、とても使い物になるような製品など存在していなかった・・・

運用と色に妥協しないと云うなら結果として そうなってしまう程度の時代だったとも云える。
◆ しかし、
資金潤沢と云うワケでもなく、録画のDVテープの調達に掛かる費用も
使うほどに増えるテープの保管スペースも バカにならない・・・

だが、関東在住の折なら、予算確保さえ出来れば 業務機を借りる事も容易だっただけマシではあった。
・・・地方に撤退してしまった後では、ソレさえ難儀する現実に直面してしまうコトとなる。
◆ なにより、
動画で得られたほうが良いシーンも少なくは無い事実がある反面、
スチルで無ければ得られないワンカットも当然あるとは感じていた・・・

そんな折に目にするコトとなった SIGMA SD14 の物理仕様。

発売されて1年ほど経過してはいたが、デジカメに期待していなかったコトもあって、
こうした製品に関して全く調べてすらいなかったのが悔やまれた。
◆ そうして
手にするコトとなったのが SIGMA の SD14 だ。

関東から撤退する直前に アキバのヨドバシカメラで展示された実機に触れてはいたが、
よもや自分で所有するコトになるとは、その時には想像すらしていなかったモノだ・・・
■ 他社製品では
◆ 前述のような難のある点も、
SIGMAのFoveonX3系を用いている製品には無い。
物理構造で 最もフィルムカメラに近い画を獲得出来る 当時も今も 唯一の存在だ。
◆ しかし
時代の流れとは なんとも皮肉に作用するようだ。

先頃 SIGMAから発表された製品は、他の有象無象同様にレフレックス構造の光学ファインダを
排除したモノとなってしまっている。 ・・・家電屋のカメラと同じような結果だ。

市場が求めた と云えば間違いも無く聞こえもイイが、残念な結末としか思えない。
■ 高級コンパクトデジカメ市場でも
◆ 得られる画像の品質面で SIGMAは、トップクラスのモノを提供し続けている。
しかし、ソコは元がレンズメーカーで、フィルムの一眼レフカメラを提供していた企業であり、
デジタル画像処理機器とは造詣が無いに等しかったのは、容易に想像出来る。

受像素子はフィルムを置き換えるに足る理論構造を持ち、一眼レフカメラの製造ノウハウもあった。
しかし、その得た情報を処理し、記録/再生する回路に関しては、アナクロそのモノなアプローチの
商品ラインナップが続いている・・・
◆ 前述の高級コンパクトデジカメ DPシリーズは、
SDシリーズで採用されているFoveonX3をそのまま搭載すると云う意欲作だ。

が、悪い点もそのまま引き継いでしまった・・・

時期的には既に家庭のTVすらHDMIが普及していたにもかかわらず、再生出力にHDMI端子も無く、
動画も取れる機能まで提供した割りに、使える記録媒体は CFより低速なSDメモリーカード・・・

電力喰いな回路構成に、脆弱な小型バッテリー・・・ もはや黒歴史と云っても良いだろう(-_-;)
◆ これに追い討ちを掛けてしまったのは
他社がコンデジサイズの本体に レンズ交換式を盛った構成の製品を投入して成功するのを横目に、
レンズ固定式のコンデジと云う位置付けに執着し過ぎ、機を逸したコトに尽きる。

その上 高級コンデジ界でも先駆けとなっていた他社の陰に隠れ、機器の特性も相まって
特定のファンだけが手にするマイナーな存在になってしまう始末・・・
◆ デジイチでは SD1 で
FoveonX3の大型化を敢行し 受像素子面では大きく飛躍したが、
電源と記録媒体で同様の問題を抱えたままの製品であるコトに変わりが無かった上、
SD9/10/14/15と続いた意匠さえ完全に捨ててしまった・・・
その上、出力や記録のインターフェイスは過去機種をそのまま引き継いでいて、
時代遅れを絵に描いて物理に起こしただけの製品になってしまっている・・・
◆ そのSD1と
同じFoveonX3を搭載したDPシリーズも投入されたが、記録媒体とバッテリーが据え置かれ撃沈。
欠点を取り敢えず補った DP2 Quattroに至ってもソレは変わらなかったコトで、
ビジネスとしては とても成功しているように見えない(-_-;)
◆ そして今年2月、
SD1の性能に DPシリーズのコンパクトさと SDシリーズ同様のレンズ交換構造を持たせた様な製品
SIGMA sd quattro が発表された・・・ AFや 光学性能に関しては好評な報告が多い。
しかしソレは、あくまでカメラとしての評価であり、デジタル機器として内容に触れたものが殆ど無い。
◆ ソコで公式サイトで仕様を確認する・・・
まず インターフェイス面では 漸く現代に追いついているようだ。
USB端子(USB 3.0・マイクロB)、 HDMI端子(ミニHDMIタイプC)、 レリーズ専用端子
辛うじて 21世紀の機材の仲間入りした感。 一般向けとしても高解像度モバイルディスプレイが低価格化し、4kのモノも登場しつつある昨今、 HDMI端子も無いとなると、企画設計段階で 使う現場をイメージ出来ているのかを疑わざるを得なくなるので、 この点ではSD1の時のような不評を買う心配はひとまず無いとほっとしたトコロ。
◆ だが、別の箇所でオチまで用意してあった・・・
コンパクトデジカメでござい とばかりに
SDメモリーカード / SDHCメモリーカード / SDXCメモリーカード / Eye-Fiカード連動機能搭載 eyefi
・・・アレだけの大容量画像データを記録するとなると、既に1000倍速のCFでも実用を成さないのは明白ナンだが ソレをドウだろう、鈍速なSDメモリー採用って もはやコントの域だw 天井から"たらい"が落ちてきたのに等しい。 この最新鋭FoveonX3が吐き出す大規模データをストレス無く書き込むには、 今までデジカメで採用されてきた記録媒体では用を成さない。 そもそも
SD1/DPx Quattro の時点で 記録速度が遅い と云われ続けてきた
にもかかわらず 未だに その点に着目していないのは かなり考えモノだ。 きっと eSATAⅢ や M.2 を採用なんて、考えてすらいないってコトなんだと思うんだよね・・・
製品がカメラであるのは確かだが、デジタル機器である事実も踏まえた企画設計を期待したいところだ。
■ そうした流れで
既に一眼レフレックスカメラですらなくなってしまうであろうSIGMAの製品ラインナップ・・・(´ヘ`;)
もし、SIGMA機まで諦めるコトになると、要求を満たしているスチルデジカメは この世界に存在しなくなったコトになるワケだ。

で、SIGMAのデジイチにレフレックス光学ファインダが無いなら、3板4Kビデオカメラでも使う事になるのかな となる。

レンズでコスト的なアドバンテージがあるとは云え、やってるコトと結果は大して変わらないワリに、動画も撮れない
スチルのデジタルカメラで、荒いLCD越しのフォーカシングでの演出に価値を見出すのは虚しさがある って域かなぁ(;-_-)

もっとも、この点だけ云うなら、4インチ前後で 4k超えた有機ELディスプレイでも搭載してる とかなら別格だろうケドね。
・・・って、最先端アーキテクチャには疎い傾向があるSIGMAに そのヘン期待出来るかは懐疑的にならざるを得ない現実もね・・・
もし ソコまで詰めた仕様なら、光学ファインダーの代替には相応に成り得そうだがねぇ
■ そもそもSIGMAカメラの場合、
記録形式であるX3Fファイルにも難があるんだよね・・・

アレはRAWデータとサムネjpegを混在させてあるのだが、非可逆圧縮の低解像度低画質のJPEGでプレビューして 品質確認とかムリゲ。
いっそRAWデータだけ記録する形式にして、プロセッサでプレビュー現像を高速で処理出来るようにしたほうが、
現場でのRAWでの画像確認には向くだろう。

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